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Antibody-drug conjugate(抗体薬物複合体)技術活用パートナー

Request Number REQ8334168J
Due Date April 21, 2017
Author Seh-Rin Sung
Request for Proposal Details
RFP Title
Antibody-drug conjugate(抗体薬物複合体)技術活用パートナー
RFP Description

ナインシグマ社は、第一三共株式会社 (www.daiichisankyo.co.jp) を代理して、第一三共が開発したAntibody-drug conjugate(ADC)技術が適用可能ながん標的抗体もしくは同技術の活用を希望するビジネスパートナーを求めている。

Background

第一三共は、革新的なADC創出のためのプラットフォームを確立しており、抗HER2抗体に高活性のトポイソメラーゼI阻害薬を搭載したDS-8201aなどの実用化を進めている。同薬剤は、非臨床薬理(in vivo)試験や臨床試験において、既存薬(T-DM1)よりも明確に高い抗腫瘍効果を示しており、FDAよりHER2陽性の転移性乳がん治療を対象としてファストトラック(優先承認審査)指定を受けた。

 

第一三共は、自社ADC技術を用いて、がん領域におけるアンメットメディカルニーズに応える医薬品の継続創出を目指している。そのため、優れたシーズを有するアカデミア・企業との協業により、自社技術の可能性を拡大したいと考え、パートナー募集を行うこととした。

 

 

第一三共のADC技術

今回紹介するADC技術の特徴は以下の通りである。

 

  • 新規性の高いpayload

同社ADC技術のpayloadはトポイソメラーゼI阻害薬で、SN38のTopo1阻害活性よりも約10倍高い1), 2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図1. 搭載薬剤の作用機序

 

 

  • 高い生体安定性・副作用の軽減

同社ADC技術は、1抗体あたり8個の化合物を搭載しても凝集率が低く1)、血中安定性も高い2)。また、血中に放出された薬剤は速やかに消失する。カニクイザル非臨床研究では良好な安全性プロファイルが確認された2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       図2.  Naked抗体とADCの血中安定性比較2)

 

 

  • 高い有効性

同社ADC 技術は、payloadのbystander effectにより、ADCの作用した抗原陽性癌細胞のみならず、近傍にある抗原陰性細胞へも効果を発揮する3)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図3. Bystander effect

 

 

薬剤搭載数も多く、bystander effectを有していることから、ヘテロな腫瘍や抗原低発現腫瘍に対しても、高い抗腫瘍活性を示すことが確認されている2), 3)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図4. HER2陽性株(NCI-N87)とHER2陰性株(MDA-MB-468-luc)を混合移植し、ヘテロ腫瘍を形成させたマウスに対するin vivo薬効評価3)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図5. 患者由来腫瘍移植マウスモデル(PDX)を用いたin vivo薬効評価(左:HER2高発現PDX, 右:HER2低発現PDX)2)

 

 

  • DS-8201a 臨床試験成績(Phase I)4)

T-DM1 前治療を受けた患者12名及びHER2発現の低い患者5名を含む評価可能な患者20名における予備的な有効性評価においては、客観的奏功率は35%、病勢コントロール率は90%であった。また、T-DM1の前治療を受けた評価可能なHER2発現の乳がん患者12名のサブ解析においては、客観的奏効率は42%、病勢コントロール率は92%であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図6.  DS-8201a臨床試験成績 (ESMO, 2016)4)

 

被験者には3週間毎に体重1kg当たり0.8~8.0 mgが投与されたが、最大耐用量には達せず、十分な忍容性が確認された。

 

上記の通り、同社ADC技術は臨床においても有効性・安全性が示されている。

 

 

  • 他抗体への応用性

同社のADC技術は、CD30, CD33, CD70, B7-H3抗体などに応用した際もin vitroもしくはin vivo活性を示す事が明らかになっており、この技術の汎用性の高さが確認されている5)。現在、同社のADC技術を適用した抗HER3 ADC (U3-1402)も第一相臨床試験を実施中である。

 

参考文献

1) Nakada, et al. (2016). Novel antibody drug conjugates containing exatecan derivative-based cytotoxic payloads. Bioorg Med Chem Lett 26;1542-5.

本文リンク

 

2) Ogitani, et al. (2016). DS-8201a, A Novel HER2-Targeting ADC with a Novel DNA Topoisomerase I Inhibitor, Demonstrates a Promising Antitumor Efficacy with Differentiation from T-DM1. Clin Cancer Res 22: 5097-5108.

本文リンク

 

3) Ogitani, et al. (2016). Bystander killing effect of DS-8201a, a novel anti-human epidermal growth factor receptor 2 antibody-drug conjugate, in tumors with human epidermal growth factor receptor 2 heterogeneity. Cancer Sci 107: 1039-46.

本文リンク

 

4) Tamura-K et al. Abstract 4548 (LBA17), ESMO 2016

 

5) Ogitani, et al. (2016). Wide application of a novel topoisomerase I inhibitor-based drug conjugation technology. Bioorg Med Chem Lett 26; 5069-5072.

本文リンク

Key Success Criteria

 

 

 

Possible Approaches

想定しているパートナー

パートナーとして以下の2つを想定しており、それぞれに期待する要件は次の通りである。

 

①ADC技術を適用可能ながん標的抗体を有するアカデミア・企業

下記の要件を満たす抗体を保有し、第一三共によるADC化およびその研究・開発を希望するアカデミア・企業からの抗体導出提案を期待している。

 

②第一三共のADC技術を利用してADC共同研究/開発を希望するアカデミア・企業

下記の要件を満たすがん標的抗体を有している、もしくは開発を行っており、第一三共のADC技術を活用した共同研究/開発を希望するアカデミア・企業からの提案を期待している。

 

 

提案される抗体へ求める要件

次の項目を満たし得るリード抗体(マウスもしくはラット抗体でも可)を選定済みであること

  • 膜タンパクを標的とした抗体であること(リガンド標的抗体は対象外とする)
  • 対象とする癌の種類は問わない
  • 腫瘍組織(細胞)での抗原発現が高く、正常組織での発現が低いことが、免疫染色法などにより確認されていること
  • 癌細胞株に対する抗体結合性を、フローサイトメトリー法にて確認していること
  • 標的タンパクと結合後、抗体が細胞内へ取り込まれることが確認済みであること

 

Preferred Collaboration types
Items to be submitted

プロジェクトの進め方

提案者は、添付の提案用テンプレートに沿って、本システムを通じて提案書を提出する。

第一三共は、提案の一次評価を行い、興味のある提案者への直接コンタクトを開始する。第一三共は、直接コンタクトした提案者と必要に応じて秘密保持契約を締結し、さらなる情報開示を求め、有望性の高い提案を選定する。

第一三共は、有望な提案が得られた場合、提案者とライセンス契約、委託研究契約または共同研究契約締結などを別途協議する。

 

 

提案書への記載が推奨される事項

提案書には下記の項目の記載をお願いいたします。

 

  • 標的とする癌種
  • がん標的抗体の概要(作用機作、原理、既存のアプローチに対する優位性、等)
  • 実施例(薬効薬理、安全性、毒性、薬物動態、等)
  • 現時点の研究開発段階
  • 今後の研究開発計画
  • 提案技術に関する知財の状況
  • 研究実績(もしくは抗体医薬品における実績、ビジネス規模)
  • 第一三共との希望提携形態

 

 

なお、提案提出には、本募集サイトの下部にある“attachments”にリンクされている提案用テンプレートをご利用ください。

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